セブ島の医療システムや受診の手順は日本とは異なります。ですので、病院を受診する際には、正しい手順とポイントを知っておくことが重要です。
これによって、現地の医療システムや文化に慣れていない場合でも、安心して医療サービスを受けることができます。
この記事では、セブ島で病院を受診する際の手順やポイントについて詳しく紹介します。
1.セブ島の医療の特徴
セブ島には公立(政府が運営する)病院と私立病院があります。公立病院は一般的に費用が安く抑えられていますが、設備が古かったり衛生状態があまり良くなかったり、多くのフィリピン人が利用しますので待ち時間が長くなることがあります。一方、私立病院は比較的医療水準が高く設備が整っていますが、その分費用が高くなります。
また、医師が診察を行うクリニックと検査施設、薬局は一つの病院内にあっても、予約や受付、支払いは各場所の窓口または支払い窓口で行うようになります。
言語については、セブ島の公用語は英語ですので、医療施設でも外国人に対して英語が使われています。
セブ島の病院に日本人の医師はおそらくいませんが、主に私立病院には日本で研修を受けたことがある医師や、日本語が少し話せる医師や看護師がいるところもあります。
2.病院の探し方
セブ島の病院や医師の診察室があるクリニックは、インターネットで検索することができますが、どんな医師なのか、評判はどうなのか、日本人が受診して大丈夫なのか、などなど分からないことが多いと思います。
海外旅行保険に加入している場合は、保険会社に連絡したりジャパニーズヘルプデスクに問い合わせると、信頼性の高い病院や医師を紹介してくれます。
海外旅行保険に加入していない場合でもジャパニーズヘルプデスクに問い合わせることができますし、旅行代理店や滞在先のフロントデスクなどに問い合わせることで現地の情報を入手することができます。
3.予約・受付
一般的にはどのクリニックも予約制となっています。医師によっては、診察の曜日や時間が限られますので、事前に連絡して予約を取ることをお勧めします。
予約は一般的には電話で行います。
予約時間に受診したら受付を行います。氏名、滞在先の住所、連絡先などの記入を求められることはありますが、日本のように症状などについて回答する問診表はありません。
順番が来たら声をかけてくれます。
予約時間に行っても、前の患者さんが終わっていない場合は待たされることもあります。
4.診察
医師の診察では、主に以下のことについて質問されます。
・受診した理由(症状や気になることなど)とそれがいつからか
・過去に患ったことのある病気やケガ(手術や入院したことがあるかも含む)
・現在治療中の病気
・現在服用中の薬の有無
・アレルギーの有無 など
これらを確認し、聴診や触診などの診察を行います。
部屋には医師のみで看護師などのスタッフはいないことが多いです。
診察が終了したら受付で診察費用を支払います。再診がある場合は予約を取っておきましょう。
持病がある人は、診断名や治療薬、検査結果などを事前に英語でまとめておき、診察時に医師に見せるとスムーズに診察してもらえます。
5.検査
医師が検査の指示を出したら、検査名が書かれた指示書を渡されます。この指示書を持って院内の検査室、または院外の検査センターに移動します。
検査によっては予約が必要な場合がありますので、院外の検査センターに行く場合は検査が可能か事前に確認することをお勧めします。
CTやMRI、超音波検査などは予約が必要なことが多いです。
そして、支払いは受付後検査前に求められます。支払いをしないと検査を受けることができませんのでご注意ください。
6.薬の購入
医師が治療薬を処方した場合、診察時に処方箋を渡されます。クリニックに薬があれば、クリニックで購入することができますが、なければ院内の薬局、または院外の薬局に行き、窓口で処方箋を渡します。
必要な薬の在庫がなかったりそもそも取り扱っていないために購入できなかった場合は、別の薬局に行かなければなりません。
特に抗生物質や抗ウイルス薬は、高価な上に手に入りにくいことがあります。
7.支払いと保険
日本の海外旅行保険に加入している場合は、ジャパニーズヘルプデスクなどを通じて受診することで、自己負担なく保険を利用して受診することができます。
日本以外の国の海外旅行保険に加入している場合や海外旅行保険に加入していない場合は、各場所で実費で支払うようになります。
場所によってクレジットカード払いができるところもありますが、現金のみに限られているところもありますので、各場所の受付でご確認ください。
8.病院受診時のポイント
事前に問い合わせる
受診したいクリニックや病院、検査施設を見つけたら、行く前に診察や検査が可能か、費用や支払い方法などについて問い合わせることをお勧めします。
突然行っても受け付けてもらえないことや、診察時間中なのに行ったら診察を行っていなかった、ということもありますので、受け付けてくれることを確認した上で受診しましょう。
医師と英語でやりとりをする準備をしておく
通訳ができる人が付き添ってくれる場合や、ジャパニーズヘルプデスクなどの通訳サービスを利用する場合は、医師との会話に困ることはないかもしれません。しかし、頼める人がいない場合は、自分で伝えるしかありません。
診察時に確認されること(上記「4.診察」に記載)を英語で伝えられるように準備をしておきましょう。
医師の説明が理解できない場合は、Google翻訳などを使って確認することができますが、正しく翻訳されているとは限りませんので、言葉に不安がある方は通訳サービスを利用することをお勧めします。
9.まとめ
今回は、一般的な受診の手順についてご紹介しました。
事故等によりケガをした場合や緊急時の受診の手順は異なりますので、別の記事でご紹介します。
日本とはシステムも言語も異なる環境で、病院受診することは容易ではありません。今回の記事を参考にしていただくとともに、海外旅行保険に加入している人は、保険会社やジャパニーズヘルプデスクなどの医療アシスタントサービスを受けることをお勧めします。
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